高齢者が転倒する原因について
更新日:
2023/06/28

高齢者が転倒する原因について

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なぜ高齢者は転倒しやすいのか

高齢者が転倒する原因としてまず挙げられるのが、加齢による筋力や視力の低下です。自分の体重を上手く支えられなくなり、視界が悪いためふとした衝撃に耐えられず、転倒します。また、認知症の影響で咄嗟の判断が難しくなり、転倒した際に受け身を取れず大きな怪我につながるリスクもあります。
自分の動作が遅いことに対して焦燥感や緊張感を覚え、それが心理的負担につながり結果的に転倒するケースも少なくありません。自分の動作が遅いことで周囲に迷惑をかけているのではないかという焦りから、転倒してしまいます。また、認知症の影響で何かから追いかけられ、逃げるイメージを持っている場合、それに対して身体が追い付かず転倒につながります。
服用している薬の副作用が転倒の原因になることもあります。薬によっては眠気やふらつき、立ちくらみなどの副作用があり、それが原因で転倒します。薬の副作用で転倒する可能性がある場合は、事前に本人や介護者に対して説明しておかなければなりません。
また、身体機能が衰え、運動する機会が減り、感覚が鈍ることで転倒しやすくなります。運動不足は認知機能の低下にもつながり、段差やベッドの高さを見誤って転倒するケースも少なくありません。そのため、定期的に身体を動かして運動不足を解消する必要があります。

介護施設で転倒する原因

次に、介護施設で転倒が起こる原因を見ていきましょう。まず、家具や観葉植物などの、利用者にとって歩行の妨げになるものがあると、転倒リスクが高まります。できるだけ利用者の動線上に障害物を置かないように配慮しなければなりません。特に注意すべきなのは、手すりやスロープの周辺です。動線上の障害物だけでなく、床に落ちている障害物にも注意してください。コンセントのコードや掃除機のホース、延長コードなどは足に引っかかる可能性があります。コード類はすぐにその場から片付けて、使用する際は通路を妨げないようにしましょう。
手すりが途切れている場所や、そもそも存在しない場所も転倒リスクが高いです。歩行が困難な利用者を受け入れている介護施設では、特に注意が必要です。廊下やトイレだけでなく、利用者が歩行する可能性のある場所には必ず設置しなければなりません。
段差のある場所も注意が必要です。高齢者は筋力が低下しているので、わずかな段差でも躓く可能性があります。また、椅子やベッドの高さが合っていないと、移乗の際にバランスが崩れて転倒する恐れがあるため、利用者に合った高さに調節する必要があります。

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